HOW COLD IS A STRAWBERRY?

副題:いちご(15)の温度                                          以前住んでいた東京の友人へ送るメールの形で、学校生活中心に日々を綴る15歳のブログ。現在、京都在住。    書き始めは標準語だが、いつの間にか京都弁に変わってしまう。                        父親が娘の生活をこっそり見る気分になれる感じ。今のところ、1,200文字。

制服

 こっこ、元気?

昨日家に帰ったら、新しい制服のブレザーが居間に吊るしてあった。そう、ごめんなさい。やはり私もなんちゃって制服を着用する女になってしまったのです。

うちの学校は中学までが制服で、高校からは私服でいい。それなのに、その昔先輩方が涙の苦労で勝ち取ってくださった、好きな服を着て行く権利を手放した訳だ。

そういうバカなことをするのはひとえに私がズボラだからです。毎日着て行く服を考えるなんて、そんな面倒なことできるもんですか。

ところが驚くことに、周りの女子は去年秋から既に制服妄想ワールドに入っていたらしい。校門でブランドのスタッフがパンフレットを配っていたというのだね。知らんかった。

うちら水泳部、練習終わったらもう閉門ギリギリ、頭も濡れたままで荷物ひっ抱えて飛び出してきてる。そんな輩は相手にされておらんらしいのだ。あくまで、放課後をおしゃれや男子の話題で埋め尽くすおしゃれさんが目当ての配布。

そして彼女らは、何色のブレザーにするか、スカート丈はどうか、襟元はリボン型かネクタイか(以後延々)語り尽くしてきたようだ。面倒くささからではなく、文化としての”なんちゃって制服”。そんな複雑な問題、テストだったらシャー芯折れてしまうわ。

それなのに、なぜか乙女らは”服なら何時間でも見てられるよね~”とかのたまうのだよ。同じヒト科なのか、謎だ。私は本屋とアニメショップなら何時間でもよだれを垂らしていられるがね。まあそんなことは言わない。

でも、思い起こすに、小学校の卒業式で既にその兆候は見えていたんだった。AKB48のようなプリーツ(?知らん)のチェックのスカートに、胸元リボンのぴったりめのジャケット。デパートの売り場にも、当日の式場にも溢れておったではないか。朝5時起きで髪をセットした袴姿もいたしな。

そんなチビしゃれ族が今大きくなって”JKは女子の人生において最強のひとときだ!”と爪をといでいるという訳なのだな。確かに女の私から見ても、可愛い小がこの衣装に身を包んでいるのは良いものだ。

しかし条件があり、あのコスチュームから出ているのは、ちっさい顔とデカ目と、サラサラの髪が必須。そしてミニスカートからはシャーっと真っ直ぐな脚が覗いていなければならぬ。そのくらい分かっているのだ。

だから、制服にする動機は違うが、とにかく地味に徹して選んだ。スカート丈は43と47の二択で、いわゆる世間が萌える丈は43㎝(?)。”こんな短いスカート3年もはいてるから日本の女子は冷え性なんじゃ?”というママの考察はおいといて、当然ここは身の程を知って47㎝にしました。

とにもかくにも、春からはこのいでたちであの通勤電車に紛れるわけや。まずは電車の中でうっかり足を開くことのないよう、気いつけなな。でも、こっこはおしゃれさんやし、存分にJK文化の継承に貢献してや。そう、これ私の中の男子の部分からのリクエスト。